日本語養成学校でが何を学ぶのか?

日本語教師【養成】における教育内容

 

ブルーの椅子が配置された教室の中に、ピンク色のブラウスを着たメガネをかけた女の学生、メガネをかけてパンをかじっている男の学生、キャップを被った男の学生と肩と笑顔で並んでいるメガネの男の学生、そしてその右側に机に腰かけた笑顔のメガネの男の学生がいる

 

 

 

社会・文化に関わる領域

 

社会・文化・地域

 

①世界と日本

日本語教育が必要とされる社会的背景を考えるために、国際社会の実情と日本との関係、日本の社会・文化、学習者と日本との関係を理解する。

 

②異文化接触

多様な背景を持つ学習者個々に必要とされる日本語教育を考えるために、学習者が日本語を必要とするに至った経緯や、学習者と周囲との接触の状況を理解する。

 

日本語教育の歴史と現状

学習者に適切に接する態度や学習者の背景及び将来を考えるために、日本語教育の歴史や現状、制度を理解する。

 

言語と社会

 

④言語と社会の関係

学習者の円滑な社会生活を実現するために、社会、文化、政策と言語との関係やそれによって生じる言語の有り様、また社会的な行動を支える社会的・文化的慣習について理解する。

 

⑤言語使用と社会

様々な社会的状況において円滑なコミュニケーションを実現するために、社会や集団における言語・非言語行動の様相や方略について理解する。

 

⑥異文化コミュニケーションと社会

異なる文化・言語を持つ人々が共存する社会の在り方を考えるために、互いの文化・言語に対する態度や言語を用いた人との関係構築について理解する。

 

言語と心理

 

⑦言語理解の過程

効果的な日本語教育を考えるために、学習者の言語情報の処理過程や学習の仕組み、学習の方法について理解する。

 

⑧言語習得・発達

個々の学習者に合わせた日本語教育を考えるために、言語の習得過程や学習者要因、また学習効果を高める方略について理解する。

 

⑨異文化理解と心理

自文化とは異なる環境にある学習者に配慮した指導を考えるために、異文化接触によって生じる問題とその解決、また動機や不安などの心的側面について理解する。

 

教育に関わる領域

 

言語と教育

 

⑩言語教育法・実習

学習者の日本語能力と求められる日本語教育プログラムの目的や目標を踏まえた日本語教育を考えるために、コースを設計する方法、学習項目に合わせた教授法や教材の選択、授業を組み立てるための準備、学習の成果を測る観点と方法、教授能力を高めるための自他の授業分析に必要となる知識及び日本語教育を実践する力を身に付ける。

 

⑪異文化間教育とコミュニケーション教育

文化の多様性を尊重し、異なる文化背景を持つ者同士の円滑なコミュニケーションを実現するために、文化を異にする者の物事の捉え方やコミュニケーション方略について理解する。

 

⑫言語教育と情報

効率的で創造的な日本語教育を行うために、学習管理や教材作成等に必要となるICT活用方法を知るとともに、情報資源の扱い方について理解する。

 

言語に関わる領域

 

言語

 

⑬言語の構造一般

学習をより効率的なものにするために、言語を分析的に観察する方法を理解し、世界の言語及び日本語を系統的・類型的に捉えるとともに、学習者の言語と日本語学習の関係を理解する。

 

⑭日本語の構造

日本語そのものに関する知識を学習者に正確に伝えるために、日本語を分析的に捉える方法を理解し、言語教育的な観点から多面的に整理された日本語に関する知識を体系的に身に付ける。

 

⑮言語研究

 

⑯コミュニケーション能力

学習者の日本語によるコミュニケーション能力を育成するために、コミュニケーション能力に関する知識を身に付ける。また、日本語教育を実践する上で必要となるコミュニケーション能力を向上させる。

 

参考文献:日本語を教えよう!2022 イカロス出版