ヨガインストラクターってどんな仕事?

ヨガで心と体をサポート

 ヨガはもともと古代インドで生まれた修行法で、瞑想・呼吸法・ポーズなどを通じて心身の状態を高めるために行うもの。日本では心身を健やかに育むものとして広まっていて、多くの人から人気を集めています。

 ヨガを始める動機は人によって違い、ダイエットやスタイル改善などの美容目的からトレーニングなどの運動目的、冷え性や肩こり改善などの健康目的、ストレス解消や集中力向上などの精神的なものまでさまざま。そうした人に、スタジオなどでヨガを教えるのがヨガインストラクターです。それぞれの人に合ったヨガを安全に楽しく提供し、心と体をよりよい状態に近づけるようサポートしています。

 

夕焼けの海辺で背中をそらせ、両手の人差し指と親指を合わせ残りの指を組み斜め後方の空に向かってさし出すヨガポーズをしている女性のシルエット

 

 

出迎え

 レッスンが始まる30分前から受付を始めます。それまでにスタジオの準備を終えてフロントに立ち、いらしたお客様に笑顔でコミュニケーションを取りながら受付をします。久しぶりにいらした方には、今の体の状態など簡単にカウンセリングもします。そして、それをレッスン中にサポートします。

 

レッスン

 レッスンはインストラクターがポーズの方法を説明、見本を実演し、参加者が同じポーズを取る形で進行します。左右が対になっているポーズでは一方は見本を見せ、もう一方は参加者の体にふれてポーズのサポートするなど安全面にも配慮しながら丁寧に指導します。

 また、空間作りもインストラクターの大切な仕事です。参加者が気持ちよく汗を流せるよう、スタジオ内の温度・湿度をコントロールしています。また進行に合わせて照明の明暗を調節したり、運動の強さに合わせて話し方を変えたりと、五感でヨガを楽しんでもらえる工夫を取り入れています。

 

片づけ・見送り

 参加者が着替えをしている間に、スタジオ内の拭き掃除、マットの消毒などを行います。その後、着替えを終えたお客様の見送りをします。レッスンの感想を聞いたり、レッスンで気づいた点を伝えたりしてコミュニケーションをはかります。

 

デスクワーク

 お客様に細やかなサポートができるよう、体の状態や今後の目標・悩みなどを記録しておきます。

 レッスン後もその日お客様から聞いたことを更新し、アドバイスなど次回の対応に生かします。

 

オンラインレッスン

 ネットでのレッスン配信もできます。

 ヨガマットを敷き、配信用にスマートフォン、ノートパソコン、照明をセット。ポーズ見本と説明でレッスンを展開していきます。

 対面のレッスンと違うところは、直接ふれるサポートができないところです。なので、より細やかに言葉で説明し、ポーズが分かりやすいようにカメラのアングルを変えるなど、ネット配信に合わせた伝え方の工夫が必要となります。

 

ヨガインストラクターってどうしたらなれるの?

 仕事をするための公的資格はありませんが、ヨガの魅力を人に伝えるには自信も実践が必要です。ヨガスクールを経験することが将来の役に立ちます。またインストラクター技能を認定する民間資格は複数あります。

 ヨガスタジオ・スポーツジムなどに就職

 主な就職先はヨガスタジオやスポーツジムなど。大手のヨガスタジオでは社内でインストラクター育成制度が整っていて、ヨガの技能や知識、正しい指導方法などを習得しやすい傾向があります。特定の組織に所属しないフリーランスのインストラクターもたくさん存在します。

 ヨガインストラクター

 仕事を通じて指導技術やコミュニケーション能力を高め、より多くの人にヨガを教えます。多くの人を満足させられるインストラクターになると、責任ある仕事をまかせられるようになります。

 

 民間資格とは

 ヨガの技能を認定する民間資格は流派や認定団体によっていくつもの種類があり、中には国際的な資格もあります。こうした民間資格を取得した後、フリーランスのインストラクターとして仕事をする人もいます。

 

参考文献:お仕事ナビ24 理論社